演奏会が20本見つかりました: Herbert Von Karajan
無料映像:イースター@フィルハーモニー音楽祭 (その1)「過去と現在」
現在フィルハーモニーは一時閉鎖され、バーデン=バーデン・イースター音楽祭も中止となりました。しかしベルリン・フィルは、「イースター@フィルハーモニー音楽祭」で、皆様に音楽を届け続けます。第1回では、ベルリン・フィルのイースター音楽祭の歴史を、過去と現在の映像やドキュメンタリーで綴ります。この映像のために特別に空のフィルハーモニーで収録された室内楽作品にも注目。プログラムは、キリル・ペトレンコ指揮によるチャイコフスキー「交響曲第5番」で締めくくられます。
2020年4月4日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 無料映像
イースター@フィルハーモニー音楽祭(その1)
サー・サイモン・ラトル(指揮), ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮), クラウディオ・アバド(指揮), キリル・ペトレンコ(指揮), グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ), マリー=ピエール・ラングラメ(ハープ), マルティン・レール(チェロ), アルブレヒト・マイヤー(オーボエ), サラ・ウィリス(司会)
カラヤン指揮:ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」
ベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」は、1937年にアーヘンで初めて指揮してから最晩年に至るまで、カラヤンにとって重要な合唱作品のレパートリーでした。ここで聴くことができるのは、カラヤンが長年共同作業を共にしたウィーン楽友協会合唱団との共演による、1979年のザルツブルク・イースター音楽祭のライブ録音です。カラヤンはとりわけクレドに力を込めて指揮していますが、これは彼の信仰心の深さを示すものといえるでしょう。
1979年4月13~14日
ザルツブルク祝祭大劇場ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
ミサ・ソレムニスアンナ・トモワ=シントウ(ソプラノ), ルジャ・バルダーニ(アルト), エリック・タピー(合唱指揮), ジョゼ・ファン・ダム(バリトン), ウィーン合唱協会, ヘルムート・フロシャウアー(合唱指揮)
カラヤン指揮:1978年ジルベスター・コンサート
カラヤンは、大交響曲の演奏のみならず、ポピュラー名曲を素晴らしく指揮することでも知られていました。ヴェルディやビゼー、リストらの作品を取り上げた1978年のジルベスター・コンサートでは、その一面を存分にご覧いただけます。
1978年12月31日
New Year’s Eve Concertヘルベルト・フォン・カラヤン
ジュゼッペ・ヴェルディ
歌劇《運命の力》序曲ジョルジュ・ビゼー
《アルルの女》第2組曲よりフランツ・リスト
ハンガリー狂詩曲第2番エクトル・ベルリオーズ
《ファウストの劫罰》よりラコッツィ行進曲ピエトロ・マスカーニ
歌劇《友人フリッツ》より第3幕間奏曲フランツ・フォン・スッペ
喜歌劇《軽騎兵》序曲
カラヤン指揮:ブラームス「ドイツ・レクイエム」
カラヤンは、ドイツ・レクイエムの映像を2本残しています。これはそのひとつ目の1978年収録のもの。ソロに、グンドゥラ・ヤノヴィッツとジョゼ・ファン・ダムを迎えた豪華なもので、3月22日にザルツブルク・イースター音楽祭でライブ収録されています。カラヤンの完全なライブ映像は珍しいですが、これはその代表的なものです。とは言うものの、合唱の配置はカラヤンの美学を徹底させたもので、通常とは違うかなりスペースを取ったものとなっています。
1978年3月24日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤングンドゥラ・ヤノヴィッツ, ジョゼ・ファン・ダム
ヨハネス・ブラームス
ドイツ・レクイエムグンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ), ジョゼ・ファン・ダム(バリトン), ヘルムート・フロシャウアー(合唱指揮), ウィーン合唱協会
カラヤン指揮:ラヴェル、ドビュッシーの作品
1978年2月収録のこの映像は、ドビュッシーとラヴェルというフランスのレパートリーを取り上げています。カラヤンの洗練された音響に対する美意識は、フランスものとは近距離にあったと言えるでしょう。彼はこの3曲を度々取り上げ、《海》は計4回、《牧神》は計3回、《ダフニス》は計2回録音しています。カラヤンは同年の12月に《ペレアスとメリザンド》も録音していますが、フランス音楽への取り組みが熟してきた時期の映像と呼べるかもしれません。
1978年2月14~15日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンクロード・ドビュッシー
《牧神の午後への前奏曲》クロード・ドビュッシー
《海》モーリス・ラヴェル
《ダフニスとクロエ》第2組曲
カラヤン指揮:ベートーヴェン「第9」(1977年制作)
「すべての人々は兄弟となる」というそのメッセージゆえに、東西が分断されていたベルリンで「第9」は長らく特別な意味を持っていました。1963年10月、カラヤンとベルリン・フィルはベルリン・フィルハーモニーのオープニングをこの作品で飾っています。ここで聴くことのできる1977年のジルベスター・コンサートは、カラヤンが遺した「第9」の中でも、特に評価の高い映像として知られているものです。
1977年12月31日
ジルベスター・コンサート1977ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第9番ニ短調《合唱付き》アンナ・トモワ=シントウ(ソプラノ), ジョゼ・ファン・ダム(バリトン), アグネス・バルツァ(テノール), ルネ・コロ(アルト), ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団(テノール), ヴァルター・ハーゲン=グロル(合唱指揮)
カラヤン指揮:ベートーヴェン、ウェーバー、ロッシーニ、ワーグナーの序曲
本質的に「劇場の人」だったカラヤンが、ここではベートーヴェン、ロッシーニ、ウェーバー、ワーグナーから5つの劇場音楽を選び、見事な指揮ぶりを披露しています。1975年1月に収録されたこの映像は、カラヤンとベルリン・フィルが遺した中でも特に感銘深い記録の一つに数えられるでしょう。
1975年1月21~22日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
《エグモント》序曲ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
《コリオラン》序曲カール・マリア・フォン・ウェーバー
《魔弾の射手》序曲ジョアキーノ・ロッシーニ
《ウィリアム・テル》序曲リヒャルト・ワーグナー
《タンホイザー》序曲
カラヤン指揮:R・シュトラウス《ドン・キホーテ》(チェロ:ロストロポーヴィチ)
カラヤンは、《ドン・キホーテ》をこよなく愛していました。1939年に初めて指揮して以来、80年代の晩年に至るまで、たびたび取り上げています。共演したチェリストは、マイナルディ、トルテリェ、フルニエ、ロストロポーヴィチ、マ、メネセス等。1976年には、ベルリン・フィルの首席チェロ奏者オトマール・ボロヴィツキと演奏しています。ロストロポーヴィチは、実演やレコード録音で、カラヤンと何度も共演しています。
1975年1月1~31日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンウルリヒ・コッホ, ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
リヒャルト・シュトラウス
《ドン・キホーテ》ウルリヒ・コッホ(ヴィオラ), ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
カラヤン指揮:チャイコフスキー「交響曲第4~6番」
カラヤンは、チャイコフスキーの名手として知られ、その交響曲、とりわけ第4~6番を何度も録音しました。この1973年の映像は、その最も充実した演奏に数えられるもので、レコード録音も同時に行われています。ベルリン・フィルの充実しきった響きは、このコンビの最盛期を象徴するものです。カラヤンは、録音はほとんどワンテイクで行ったと言われていますが、この演奏でも、本当にひと息で収録したかのような緊迫感が漂っています。必見です。
1973年12月1~31日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
交響曲第4番ヘ短調ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
交響曲第5番ホ短調ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
交響曲第6番ロ短調《悲愴》
カラヤン指揮:ブラームス「交響曲第1~4番」
ベートーヴェンやブルックナーと並んで、ブラームスの交響曲はカラヤンにとってもっとも重要なシンフォニー・レパートリーでした。1973年に収められたこの交響曲全集で、カラヤンはベルリン・フィルから深みのある音色を引き出し、情熱的な解釈を披露しています。
1973年1月2~3日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンヨハネス・ブラームス
交響曲第1番ハ短調 op. 68ヨハネス・ブラームス
交響曲第2番ニ長調 Op. 73ヨハネス・ブラームス
交響曲第3番へ長調 Op. 90ヨハネス・ブラームス
交響曲第4番ホ短調 Op. 98
カラヤン指揮:ベートーヴェン《運命》(1972年制作)
カラヤンによるベートーヴェン全集の最後のタイトルは、《運命》です。1972年フィルハーモニーでの収録ですが、全9曲のなかでも、最も自然な映像に仕上がっているようです。第4番と同じ状況での収録らしく、フィルハーモニーで観客が入った状態で撮影されています。しかし、もちろん完全にライブではなく、多くの部分が演奏会後に観客なしで追加収録されており、その雰囲気は部分的に感じ取れると言えるでしょう。
1972年2月28~29日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第5番ハ短調《運命》
カラヤン指揮:ベートーヴェン「交響曲第1・4番」
交響曲第1番がスタジオ、第4番がフィルハーモニーでの収録となっています。スタジオ版は、当然のことながら人工性を感じさせますが、それは背景が明るく、コンサートの状況と相当に異なっているためでしょう。一方フィルハーモニー版は、それに比べればはるかに現実的な印象です。この映像は、観客が写っていますが、実際にはすべてがライブで収録されたのではなく、スタジオ環境で映像が別にテイクされています。
1971年12月27~31日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第1番ハ長調ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第4番変ロ長調
おすすめ: カラヤン指揮:ベートーヴェン「交響曲第2・8番」
カラヤンのベートーヴェン交響曲全集から、交響曲第2番、第8番が演奏されています。このシリーズのなかでは比較的地味な曲目ですが、カラヤンとベルリン・フィルのウィットに富んだ洗練された演奏は、これらが他の交響曲に劣らない傑作であることを教えてくれます。全盛期のカラヤンならではの美しい指揮姿に、彼の映像芸術の成熟が感じられます。
1971年11月8~17日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第8番ヘ長調ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第2番ニ長調
カラヤン指揮:ベートーヴェン《英雄》、「交響曲第7番」
カラヤンのベートーヴェン交響曲全集のなかでも、特異な映像です。《英雄》と「第7番」は、フーゴー・ニーベリングの監督で撮影されていますが、ここでオーケストラは3つのひな壇状のボックスのなかに置かれ、カラヤンはそのボックスの前で指揮する形で撮影されています。コンサートでは考えられない非現実的な形態ですが、当時の時代性や志向、モダニズムが感じられ、かえって貴重な作品となっています。必見映像です。
1971年10月18~21日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第3番変ホ長調《英雄》ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第7番イ長調
カラヤン指揮:ベートーヴェン「第9」(1968年制作)
カラヤン&ベルリン・フィルの「第9」と言えば、クラシック音楽の代名詞でしょう。これは映像作品としては彼らの最初の「第9」に当たり、ここでカラヤンは、映像監督としてもデビューしています。
1968年2月2~3日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンクリスタ・ルートヴィヒ, グンドゥラ・ヤノヴィッツ, ヴァルター・ベリー, ジェス・トーマス
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第9番ニ短調《合唱付き》クリスタ・ルートヴィヒ(アルト), グンドゥラ・ヤノヴィッツ(ソプラノ), ヴァルター・ベリー(バス), ジェス・トーマス(テノール), ヴァルター・ハーゲン=グロル(合唱指揮), ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
- 無料映像
ラトル、カラヤンを語る
カラヤン指揮:ベートーヴェン《田園》(1967年制作)
フーゴー・ニーベリングによる前衛的な手法を用いた《田園》は、カラヤンの映像作品のなかでも最も特異なものに数えられます。演奏は、1967年にベルリンのイエス・キリスト教会で収録。凝った映像と自然で練りあがった演奏のギャップが、面白い作品と言えるでしょう。
1967年10月23日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第6番ヘ長調《田園》
カラヤン指揮:バッハ「ブランデンブルク協奏曲第3番」、「管弦楽組曲第2番」
カラヤンは生涯を通じてバッハの音楽に畏敬の念を抱き続けましたが、映像での記録はわずかしか残っていません。ここではその中から、1960年代に彼が指揮をしたブランデンブルク協奏曲第3番と管弦楽組曲第2番をお聴きいただけます。後者では、往年のソロ・フルート奏者カールハインツ・ツェラーが独奏を担当。カラヤンがチェンバロを弾きながら指揮する姿も貴重です。
67~68年
サル・プレイエル(パリ)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンヨハン・セバスティアン・バッハ
ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調ヘルベルト・フォン・カラヤン
ヨハン・セバスティアン・バッハ
管弦楽組曲第2番ロ短調ヘルベルト・フォン・カラヤン
カラヤン指揮:チャイコフスキー&ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第1・2番」(ピアノ:ワイセンベルク)
アレクシス・ワイセンベルクとのチャイコフスキーとラフマニノフのピアノ協奏曲は、このシリーズのなかでも白眉と言えるものでしょう。とりわけ後者は、カラヤンの美意識がもっとも徹底したもので、純粋なその映像美に酔わされます。
67~71年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンアレクシス・ワイセンベルク
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
ピアノ協奏曲第1番変ロ短調アレクシス・ワイセンベルク(ピアノ)
セルゲイ・ラフマニノフ
ピアノ協奏曲第2番ハ短調アレクシス・ワイセンベルク(ピアノ)
カラヤン指揮:ドヴォルザーク《新世界より》(インタビュー付き)
アンリ=ジョルジュ・クルゾー監督によるカラヤンの白黒35ミリフィルム映像です。カラヤンは、《新世界より》を指揮するだけでなく、この作品について独自の考えをインタビューで述べています。
1966年1月2日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンアントニン・ドヴォルザーク
交響曲第9番ホ短調《新世界より》カラヤン、《新世界より》について語る(聞き手:デニス・スティーヴンス)
ヘルベルト・フォン・カラヤン, デニス・スティーヴンス
カラヤン指揮:ベートーヴェン《運命》(1966年制作/インタビュー・リハーサル・本番)
アンリ=ジョルジュ・クルゾー監督のこの映像では、カラヤンの指揮の極意が紹介されています。カラヤンは《運命》の全曲を指揮しているだけでなく、リハーサルと音楽解釈の方法を説明しているのです。カラヤンの仕事部屋を垣間見る思いです。
1966年1~12月ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤンルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第5番ハ短調《運命》交響曲第5番ハ短調《運命》(リハーサルとインタビュー)
ヘルベルト・フォン・カラヤン