コンサート

コンサート解説

アントニオ・パッパーノが12年ぶりにベルリン・フィルに登場しました。今回のプログラムは、世紀転換期のパリにおけるロシアをテーマとしたもの。前半はまず、ラヴェルの《海原の小舟》、《道化師の朝の歌》が取り上げられます。ラヴェルは、作曲という行為をレンガ積み工が壁を造る作業に例えていますが、彼にとって重要な「道具」は何よりもピアノでした。ラヴェルはかなりの数の作品をまずピアノのために書き、場合によっては一定の時間を置いてからオーケストレーションするという手順を取っています。今回演奏される2曲も、ラヴェルがピアノのための組曲として書いた作品を後に管弦楽編曲したものです。ここには、管弦楽の魔術師と呼ばれたラヴェルの手腕が遺憾なく発揮されています。

間に挟まるのは、ラヴェルと同時代を生きたアンリ・デュパルクのオーケストラ歌曲集。今日、デュパルクといえば、1872年に出版されたボードレールの詩による歌曲集が知られている程度ですが、生前はサン=サーンスらと共に国民音楽協会を設立するなど、フランス音楽界の代表的な人物でした。ヴェロニク・ジャンスは、モンテヴェルディからモーツァルト、ベルリオーズ、プーランクに至るまで幅広いレパートリーを持つソプラノ歌手ですが、歴史に埋もれた作曲家を発掘することにも力を入れています。ここでは、《旅への誘い》を始め、1933年に死去した同国人デュパルクの歌曲集をニュアンスに満ちた歌唱で聴かせています。

後半は、ムソルグスキーの交響詩《はげ山の一夜》、スクリャービン《法悦の詩》が取り上げられます。官能的なまでに美しいオーケストラの響きをお楽しみください。

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