コンサート

コンサート解説

2004年、グルジア出身のヴァイオリニスト、リサ・バティアシヴィリはベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲でベルリン・フィルにデビューしました。『ターゲスシュピーゲル』紙は、その内面の豊かさ、音楽の吸引力、テクニック、聡明さを讃えています。この公演でイヴァン・フィッシャーと共演したセルゲイ・プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番は、生気とユーモアに溢れ、叙情性と技巧的な部分とが見事に融合された作品です。

イゴール・ストラヴィンスキーのバレエ音楽《カルタ遊び》もまた、ウィットとこっけいさに富んだ作品。ストラヴィンスキーは、3ラウンドから成るポーカー遊びを、アイロニーとパロディーを織り交ぜて描きました。最後、ハートがジョーカーに対し勝利を収めて終わります。1936年から37年にかけ、ニューヨークのアメリカ・バレエの振付師、ジョージ・バランシンとの共同作業から作曲されたこのバレエ音楽は、今日新古典主義の代表作の一つと言われています。

後半に演奏されるのは、アントニン・ドヴォルザークの交響曲第8番。ボヘミアの民俗舞曲や民謡がちりばめられた、親しみやすい名曲です。作曲家個人の詩的な気分をみずみずしく音化したという点で、むしろ交響詩に近い作品と呼べるでしょう。ドヴォルザーク自身、自分の考えを新しい手法で表現したかったと語っています。中欧の音楽を得意とするフィッシャーの解釈に、フィルハーモニーは大いに湧きました。

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