コンサート

コンサート解説

グスターボ・ドゥダメルには、2人の対照的な模範がいます。それはヘルベルト・フォン・カラヤンとレナード・バーンスタイン。「カラヤンはその規律ゆえに、バーンスタインはリスクを引き受け、深い感情を持っているから」と彼は理由を語ります。その指揮の正確性と豊かな感情表現から、すでに世界的な名声を持つベネズエラ出身のドゥダメルは、クラウディオ・アバド、ダニエル・バレンボイム、サイモン・ラトルといった彼の師からも才能を絶賛されています。「私が知る中で、もっとも才能に溢れ、魅力的な指揮者だ」とラトルは評しました。

この客演で、ドゥダメルはストラヴィンスキーの小管弦楽のための組曲第1番と第2番のほか、2つの交響曲を取り上げます。シューベルトの交響曲第4番は、作曲家がハイドンを手本に立ち返り、ベートーヴェンの交響曲とは一線を画そうとして書いたものです。いつまでも続くかのような美しい旋律に溢れた抒情楽章は、シューベルトの面目躍如といえるでしょう。

最後に演奏されるのは、ベートーヴェンの交響曲第4番。シューマンはこの作品を「2人の北欧神話の巨人(つまり第3番と第5番)の間にはさまれたギリシアの乙女」と評しました。「ギリシア的」と言うからに、古典的な造形美に貫かれた作品と呼べるでしょう。ベートーヴェンの全交響曲の中でも最小の編成で書かれており、とりわけ木管楽器の繊細な扱い方は室内楽を思わせます。若きドゥダメルの颯爽とした指揮でお楽しみください。

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