コンサート

コンサート解説

ハンガリー出身の指揮者イヴァン・フィッシャーが、東ヨーロッパに重点を置いたプログラムを披露しました。1937年に初演されたバルトークの弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽は、この作曲家の代表作の一つに数えられます。1980年にスタンリー・キューブリック監督のホラー映画《シャイニング》の中で使われたことで、一般にも広く知られるようになりました。この曲を書く8年前、バルトークがこう告白していることは注目に値します。「私の新作では以前よりも対位法を多く使います。そうすることによって、ホモフォニックな書法が主流の19世紀の形式を避けるつもりです。私は今モーツァルトを勉強しています。彼は何と素晴らしい手法で、対位法とホモフォニーのアイデアとを一つの楽章の中に統合させたことでしょう!」。

後半の演目は、ソプラノのクリスティーネ・カルクを迎えてのコンサート・アリア集と交響曲第38番。そのうち後者はモーツァルトが《ドン・ジョヴァンニ》で成功を収めたプラハに関連した曲目です。コンサートのオープニングを飾るのは、ルーマニア人作曲家ジョルジェ・エネスクの管弦楽組曲第1番より第1楽章という、こちらは演奏される機会が稀な作品。2012年からベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の首席指揮者を務めるイヴァン・フィッシャーはベルリンの音楽シーンに新風を吹き込んできましたが、今回も変化と発見に富んだ演奏を展開しています。

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