コンサート

コンサート解説

サー・サイモン・ラトルとモルドヴァ出身の話題のヴァイオリニスト、パトリシア・コパチンスカヤがリゲティのヴァイオリン協奏曲で共演しています。個性的な演奏で知られるコパチンスカヤは、フォルクローレにも多大な関心を示していますが、リゲティのコンチェルトには、そうした要素が満載されています。彼女はこの作品についてこう語ります。「ベートーヴェン以降に書かれた中でもっとも刺激的なヴァイオリン協奏曲です。古いオカリナ、リコーダーから、4人の打楽器奏者を含めた現代楽器まで使用楽器群は非常に多彩ですし、その音楽も中世のノートルダム楽派、ルネッサンスやバロック音楽、ガムランの和声法、さらにハンガリーやブルガリアの民俗音楽までさまざまな要素を聴き取ることができます。極めて多彩でありながら異質、でも親密でもあり、時にふわっと浮かぶような独自の印象が残る作品です」。

演奏会の冒頭を飾るのは、ヴォルフガング・リームの委嘱作品《挨拶の時2》。後半はラトルが得意とするマーラーの交響曲第4番をお届けします。第4楽章の天上的な雰囲気が名高い作品ですが、ブルーノ・ワルターが第2楽章について「死神がフィッデルを不気味に奏で、われわれを天国へと連れて行く」と語るように、マーラーらしく生と死の要素が混在しています。清澄な声で知られるカミッラ・ティリングがフィナーレのソプラノ・ソロを担っています。

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