
ラトルのシューマン&ブラームス・ツィクルス第3弾

2014年9月25日
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
サー・サイモン・ラトル
ローベルト・シューマン
交響曲第3番変ホ長調《ライン》 (33分)ヨハネス・ブラームス
交響曲第3番ヘ長調 (44分)- 無料映像
ベルリン・フィル団員、シューマン&ブラームス・ツィクルスについて語る (9分)
1883年夏に作曲されたブラームスの交響曲第3番には、しばしばシューマンの交響曲からの影響が推測されてきました。つまり、ブラームスのこの作品の第1楽章の主題と、シューマンの第1交響曲(第2楽章)と第3交響曲(第1楽章)の2つの経過部のフレーズの間に類似性が見られるというものです。これはあくまで推測の域を出ませんが、確かなのは、ブラームスのこの作品が同時代の人々を熱狂させたことでしょう。クララ・シューマンは、「最初から最後まで、何と神秘に満ちた、森の生活の魅力に包まれていることか」とその感動を表現しました。
シューマンの交響曲第3番(実際は第4番にあたります)も、1851年2月6日のデュッセルドルフでの初演では、大きな成功を収めました。「ラインの生活がみずみずしい快活さの中に描かれている」とは、ライン音楽新聞の評。もっとも、《ライン》という表題は、当時デュッセルドルフ交響楽団のコンサートマスターであり、後にシューマンの伝記を執筆したヴィルヘルム・ヨーゼフ・フォン・ヴァジエレフスキによるものです。「作曲家はこの作品の最初の霊感を、ケルンの大聖堂を見たときに得たという。それゆえに、この曲を《ライン》と呼び得るのである」と。シューマン自身も、この交響曲の出来には満足しており、「民衆的な要素が支配するようにしたかった。それには成功したと思う」と語っています。サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルの演奏で、チクルスの第3夜をお楽しみください。
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