コンサート

コンサート解説

ダニエル・ハーディングがシューマンの交響曲第2番を指揮しました。1845年から46年にかけて書かれたシューマンの交響曲第2番は、ベートーヴェンの《第9》を手本にしており、輝かしいフィナーレに向かって音楽が構築されますが、深みをたたえた叙情楽章も尽きぬ魅力があります。1847年11月5日の初演の後、音楽評論家のアルフレート・デルフェルは「この作曲家は創造の新たな高みに到達した」と『新音楽時報』の中で評しました。ハーディング自身シューマンへの思い入れは深く、2013年にはアーノンクールの代役でゲーテの『ファウスト』からの情景を見事に指揮しています。

今回の客演では、ドヴォルザークの序曲《オセロ》のほかに、現代作品が2曲含まれています。まずマグヌス・リンドベルイのヴァイオリン協奏曲がフランク・ペーター・ツィンマーマンをソリストにドイツ初演されたのが、大注目と言えるでしょう。ツィンマーマンは現代作品も積極的にレパートリーの中に加えており、「ヴァイオリニストとして、同時代の作曲家が生み出した新しい思考を音に表現したい」と語っています。そしてもう1曲は、2016年初頭に惜しまれつつ逝去したピエール・ブーレーズのフルートと8つの楽器のための《メモリアル(...エクスプロザント=フィクス…)》。1985年にアンサンブル・アンテルコンタンポランによって初演された、ブーレーズの古典ともいえる作品で、フルート・ソロはエマニュエル・パユが担当しています。

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