コンサート

コンサート解説

サー・サイモン・ラトルのマーラー・ツィクルス後半戦です。2011年末までに交響曲第7番から9番、《大地の歌》が演奏されましたが、シーズン開幕演奏会の第7番は、ラトルが以前から得意としてきたレパートリーです。ベルリン・フィル首席指揮者決定の直前にも演奏していますが、この年の演奏はさらに成熟度を高めています。

マーラーの交響曲第7番は、マーラー・ファンの間でも特殊な作品と考えられています。とりわけ終楽章の嬉々とした人生肯定が、マーラーのイメージにそぐわないためです。そのため長い間理解されない時期が続いていましたが、近年ではむしろ好んで取り上げられていると言えるでしょう。マーラーはあるいはこの作品を、自己の巨大趣味へのパロディーと捉えていたのかもしれません。同時に我々のマーラー観が多様化し、楽観的なマーラーのあり方が受け入れられている、と見ることもできます。

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