コンサート

コンサート解説

グスタフ・マーラ-が1903年から05年にかけて作曲した交響曲第6番は、1906年に作曲家の指揮によりエッセンで初演されました。マーラーはその後改訂に着手しましたが、2つの中間楽章の演奏順序に関しては、未解決の余地を残しています。この交響曲は4つの楽章を持ち、第1楽章の提示部では繰り返しの指示がされているなど、マーラーの交響曲の中でもっとも古典的なフォルムを持ちますが、一方で彼はこんな言葉を残しています。「私の第6は、聴く者に謎を突きつけるだろう。この謎解きには、僕の第1から第5までを受け入れ、それを完全に消化した世代だけが挑戦できるのだ」

この交響曲第6番は、楽章構造の複雑さと表現の激しさから、とりわけ演奏が困難なことで知られています。特に大規模な終楽章では「運命の打撃」の象徴としてハンマーが打たれ、その唐突で、聴き手に問いを投げかける終結の仕方から、「悲劇的」の副題を持つことになりました。この演奏会は、バイエルン国立歌劇場音楽総監督のキリル・ペトレンコで予定されていましたが、彼のキャンセルにより、ダニエル・ハーディングが指揮しました。ハーディングは、同曲を2013年に新日フィルで演奏したほか、2014年春には、バイエルン放送響でも取り上げたばかり。リハーサルの直前における決定だったにもかかわらず、彼はベルリン・フィルを完璧に統率し、圧倒的な名演を繰り広げています。必見!

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