ラトルのベートーヴェン・ツィクルス第5弾
ラトルとベルリン・フィルのベートーヴェン・ツィクルスのフィナーレは、言わずと知れた交響曲第9番です。ラトルはこの曲をベルリン・フィルでも度々取り上げ、デジタル・コンサートホールにも過去に2種類アップされていますが、今回特に興味深いのは終楽章。合唱のアクセントに工夫が凝らされています。ラトルの読みが徹底した、たいへん聴き応えのある解釈です。
サー・サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルのベートーヴェン・ツィクルスの最終日は、言わずと知れた交響曲第9番です。「第9」は、ピアノソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》、ミサ・ソレムニス、ディアベリ変奏曲といった革命的な作品群と同時期に生まれ、オーケストラ音楽においてはベートーヴェンの最後の大きな挑戦となりました。空虚五度の和音で始まる革新的な第1楽章、そしてシラーの詩『歓喜に寄す』による合唱と独唱を伴う終楽章を始め、後世の交響曲作曲家に与えた影響は計り知れないものがあります。
ラトルはこの曲をベルリン・フィルでも度々取り上げ、デジタル・コンサートホールにもすでに2種類(2013年のマドリッドでのライブと2014年のベルリンの壁崩壊25周年の記念公演)がアップされていますが、特に興味深いのは終楽章。合唱のアクセントに工夫が凝らされています。ラトルの読みが徹底した、たいへん聴き応えのある解釈です。
オーケストラと共演するのはベルリン放送合唱団と、ソプラノのアンネッテ・ダッシュ、メゾソプラノのエーファ・フォーゲルなど国際的に一級のソリストたちです。バスのディミトリー・イヴァシュシェンコは、すでに2013年にヴァルトビューネでの「第9」公演でラトル指揮のベルリン・フィルと共演しています。
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