コンサート

コンサート解説

リヒャルト・シュトラウスのアルプス交響曲が初演されたのは、1915年9月28日、ベルリンの旧フィルハーモニーにおいてでした(演奏は作曲家指揮のドレスデン・シュターツカペレ)。初演から100周年に当たるこの記念すべき機会に、アンドリス・ネルソンス指揮ベルリン・フィルがシュトラウスの壮大な曲想を持つ交響曲を演奏します。そもそもこの作品は、ニーチェの論争集『アンチクリスト』に基づく4楽章の交響曲として計画されたものですが、いつしか構想は膨れ上がり、シュトラウスは自らの作曲技法を結集して極めてヴィルトゥオーゾな作品を完成させました。約130人の音楽家による、アルプスの1日を描いた雄大な絵巻物をお楽しみください。

前半はショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番。ショスタコーヴィチはこの作品をすでに1948年に完成させましたが、「形式主義者」「ロシア民族にとって異質」などとそれまで度々ソ連当局から批判されていた彼は、あえて7年間引き出しにしまったのでした。ムラヴィンスキー指揮のレニングラード・フィル、オイストラフの独奏で初演されたのは1955年10月29日のこと。スターリンの死後、政治的に雪解けの時期を迎えてからでした。ネルソンスと同じくラトヴィア出身の女流ヴァイオリニスト、バイバ・スクリデが、交響曲に匹敵する内容を持つこの協奏曲のソロを披露します。

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