インタビュー
バーデン=バーデン・イースター音楽祭2016ライブ・ラウンジ バーデン=バーデンでラトルと内田光子が共演。メインはベートーヴェン「第9」
バーデン=バーデン・イースター音楽祭より、サイモン・ラトルと内田光子の共演をお届けします。内田が演奏するのは、モーツァルトのピアノ協奏曲第22番。後半には、ベートーヴェンの「第9」が上演されています。まさにフェスティヴァルに相応しい豪華な顔ぶれ。ラトルと内田は、度重なる共演により抜群の相性を示す間柄。またベートーヴェンでは、2015年秋の演奏との違いが興味深いところです。
バーデン=バーデン・イースター音楽祭より、サイモン・ラトルと内田光子の共演をお届けします。内田が演奏するのは、モーツァルトのピアノ協奏曲第22番。この作品のアンダンテは、モーツァルトが書いたもっとも感動的で悲しみに満ちた楽章のひとつと呼べます。ラトルと内田は、2010年にベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲で共演するなど、これまで数々の名演を繰り広げてきました。
後半はベートーヴェンの交響曲第9番。この交響曲ほど後世の作曲家に絶大な影響を及ぼした作品もないでしょう。例えばワーグナーには独自の音楽ドラマを創造するきっかけを与え、シューマンとブラームスは「第9」の完璧性を前にさらに新しい交響曲を作曲しようと挑戦します。ソリストと合唱付きの交響曲というジャンルの上では、メンデルスゾーンやマーラー、ショスタコーヴィチに模範を与えました。現在欧州連合の公式の「欧州の歌」は、カラヤンが編曲した第9のフィナーレの主題が使われているのはよく知られている通り。同年5月に東京で行われたラトル指揮ベルリン・フィルのベートーヴェン・ツィクルスを前にした、ここでの「第9」にもご注目ください。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
サー・サイモン・ラトル
内田光子
ゲニア・キューマイアー
サラ・ コノリー
フローリアン・ベッシュ
© 2016 EuroArts Music International
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