コンサート

コンサート解説

10月は、若手指揮者のデビューが続き、スペインのパブロ・ヘラス=カサドも初登場となりました。ヘラス=カサドは、バロック音楽に関心を示す一方、現代音楽の擁護者としても知られ、ブリュッセルでは細川俊夫のオペラ《松風》の初演も指揮しています。すでにハルモニア・ムンディ・フランスとも契約し、多彩なレパートリーで活躍することが期待されています。ベルリン・フィルでは、メンデルスゾーンの名曲《スコットランド》と《フィンガルの洞窟》を演奏しました。

メンデルスゾーンは、1829年にスコットランドに旅し、そこでの印象を交響曲第3番《スコットランド》、《フィンガルの洞窟》序曲で表現しました。暗い神秘的な雰囲気は、ロマンティックな情景を呼び起こしますが、音楽自体は、スコットランド民謡とは直接関係ありません。メンデルスゾーンは、バグバイプの響きについて「聞いていると歯が痛くなる」と否定的な言葉を記しています。

コンサートでは、ベリオの「4つの奉献曲」とシマノフスキの「交響曲第4番」も上演されました。前者は、オーケストラの技巧的なミニアチュアとも呼べる作品ですが、今回がベルリン・フィル初演に当たります。またピアノ協奏曲的なシマノフスキの作品では、カナダのヴィルトゥオーゾ、マルク=アンドレ・アムランが登場しました。

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