コンサート

コンサート解説

次期ベルリン・フィル首席指揮者のキリル・ペトレンコが、ロシア、フランス、ドイツもののプログラムを指揮しました。ディアギレフのロシア・バレエ団の委嘱を受けて書かれたデュカスの舞踏詩《ラ・ペリ》は、古代のペルシャ神話を題材にした作品。ディアギレフが予定されていた初演をキャンセルした後、1912年にパリのシャトレ座でプレミエ上演され、大成功を収めました。エキゾチックな色彩感と精妙なオーケストレーションに魅惑される音楽になっています。

メインの演目は、後期ロマン派の作風を持つフランツ・シュミットの交響曲第4番。シュミットはウィーン宮廷歌劇場管弦楽団のチェリストとして、度々マーラーの指揮のもとで演奏しました。単一楽章によるこの交響曲第4番は、一人娘が亡くなった4年後に書かれました。ソロ・トランペットによる冒頭の諦念的なモチーフについて、作曲家は「人をあの世へと導く最後の音楽」と説明しています。「全人生がもう一度過ぎ去る」という情熱的なパッショナートの主題が奏でられた後、亡き娘を追悼する葬送行進曲として書かれた感動的なアダージョが続きます。続くスケルツォは(シュミットの言葉によれば)「破滅」のうちに幕を閉じ、最後に冒頭の主題が再現されると「すべてが成熟し、変容したものとして」鳴り響くのです。

2つの作品の間に演奏されるのは、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番。古典主義的なスタイルで書かれた、20世紀の協奏曲の中でも特に人気の高い作品です。ここでは中国のスター・ピアニスト、ユジャ・ワンによるソロが堪能できます。

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