コンサート

コンサート解説

シューマン作曲の《楽園とペリ》は、彼自身が述べているように「コンサートホールのための新しいジャンル」として書かれ、オペラとオラトリオ両方の要素を併せ持つドイツ・ロマン派の傑作です。効果的な合唱シーン、内面的で叙情性豊かなソロパート、シューマンの芸術の極致を示すオーケストラパート。聴き手は、悲しみ、絶望、希望、愛、後悔、喜びといったあらゆる人間感情をここで追体験することになるでしょう。

アイルランドの詩人トマス・モアの詩集『ララ・ルーク』を原作とするこの作品は、インド、シリア、アフリカのペルシア世界を題材にしています。天から締め出された妖精ペリが、「天の心に最もふさわしいもの」を探し、最後にそれを見つけて帰還することを許される、という内容。1843年にシューマン自身が指揮した初演は大成功を収めましたが、彼の晩年この作品はほとんど忘れ去られた状態でした。ベルリン・フィルでは、1976年にカルロ・マリア・ジュリーニが注目すべき上演を行っています。今回この曲に深い共感を寄せているサイモン・ラトルが指揮する予定でしたが、家庭の事情によりキャンセルせざるを得なくなりました。お詫び申し上げます。代わりに、ミッコ・フランクが指揮台に立ちました。

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