コンサート

コンサート解説

フィンランド出身の指揮者サカリ・オラモが久々にベルリン・フィルへ客演しました。今回取り上げられたのは、グリーグとシベリウスの代表的な標題作品である《ペール・ギュント》第1組曲と《レミンカイネン》組曲。これらはそれぞれ、イプセンの戯曲、フィンランドの国民的英雄伝『カレワラ』を題材としています。《レミンカイネン》組曲は、第2曲の〈トゥオネラの白鳥〉でよく知られています。トゥオネラとは冥界との境を流れる川のこと。シベリウスはそこにたたずむ幻想的な白鳥の歌を、物悲しいイングリッシュホルンの響きに託しました。 名手ドミニク・ヴォレンヴェーバーが情感豊かなソロを奏でています。

ブレット・ディーンのチェロ協奏曲は、今回がヨーロッパ初演となりました。ディーンは、1985年から2000年までベルリン・フィルのヴィオラ奏者として活躍しましたが、現在は国際的な作曲家として広く認められています。ソロを務めたのはベルリン出身のアルバン・ゲルハルト。「ゲルハルトはこの楽器の可能性を極限にまで広げた」(『デア・ターゲスシュピーゲル』紙)と評されたように、この挑戦的な曲を鮮やかに弾き切りました。

ヘルプ お問い合わせ
ご利用方法 ニュースレター 教育機関用アクセス ご利用料金 クーポン券
会社情報 ご利用規約 プライバシーポリシー