コンサート解説
キリル・ペトレンコは、8月23日の首席指揮者就任演奏会の翌日、ブランデンブルク門の前でベートーヴェンの交響曲第9番を指揮しました。2019年は、ベルリンの壁が崩壊して30周年に当たります。ブランデンブルク門は、1989年よりドイツ統一と平和・友愛の象徴として広く認知されていますが、この演奏会は、そのメッセージを新たにするものといえるでしょう。ソプラノ・ソロは、2019/20年シーズンの「アーティスト・イン・レジデンス」マルリス・ペーターゼンが務めています。「終楽章の『歓喜の歌 』が終わると、それまで集中していた聴衆は沸き立ち、ペトレンコを讃えた。その歓喜と感謝の波は果てしないほどだった」(『ガーディアン』紙)。